うつかんの本棚

うつ病になったアラサー看護師→現在「専業うつ」。病気・読書から得た情報を発信します。

死にたい気持ちに理由があるとは限らない

そらそら(@sorasorautsu)です!

お越しいただきありがとうございます。

 

今回は「死にたい気持ちに理由があるとは限らない」というテーマでお話しします。

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身近にある「死」

うつ病の精神症状には、希死念慮自殺念慮があります。
うつ病の症状には様々なものがありますが、健常者から最も理解を得られないのがこの症状であると感じています。

 

健常者はこう言います……
「なぜ死にたいのか」
「あなたはこんなにも恵まれているではないか」
「もっとつらい環境にいる人もいる」
「ただかまってもらいたいだけだろう」
と……。

 

私自身も、うつ病になる前は「なんですぐ死にたいというのか」と思っていました。
しかしこればかりはうつ病になってみないと分からないものです。
うつ病になってからというのもの、不思議なほど日常生活において「死」という言葉が連想されるようになります。

 

例えば、仕事に行くとき「交通事故にあえばいいのに」と考えたり、高い建物に上った際には「落ちれば死ねる」、電車のホームでは「一歩踏み出せば楽になれるのではないか」等、「死」が日常生活に入り込んでくるのです。
 (※ここではっきり言っておきたいのは、自殺するのは仕方がないことだと言いたいのでは決してありません。自殺とは人を殺す行為です。それは自分自身だけでなく、周りの人を痛めつけ、悲しませ、迷惑すらかける行為です。どんな事情があれ、あってはならないことだと私は考えています。)

 

希死念慮自殺念慮がある方には、生きるということがそれほど辛いものになっていると理解していただきたいです。

 

しかし、だからと言って……
「何が死ぬほど辛いのか」
「その辛さをどう取り除けるのか」
……と深く問われると、自分自身でもわからないことが多くあります。

 

自分の環境や体調によって「死にたい」と感じることもあれば、何が原因で「死にたい」と感じるのかわからないこともあるのです。

つまり、死にたい気持ちに理由があるとは限らないということです。

 

もし「死にたい」と言われたら

 では、うつ病患者が「死にたい」と言ったとき、周りの人はどのように対応すればいいのでしょうか。


どうか「死ぬなんて言うな」等とは言わず、優しく見守っていてほしいです。
人にもよると思いますが、死にたくないのに死にたい気持ちが止めどなく湧き上がってくるという、相反する気持ちも存在するのです。
ただ近くにいてくれるだけでも良いです。
今、死にたいほど辛いということを分かってほしいです。
「大丈夫。いつかその気持ちがなくなる日が来る」と信じ、相手にもそう伝えてほしいです。

 

そしてそのうえで、「例え死にたくなっても行動だけは起こしてはいけない」と強く伝えてほしいです。


近くにいる人に「理解してほしい」「伝えてほしい」と一方的にいうことが失礼に値することはよくわかっています。

しかし、希死念慮自殺念慮に対処するのに必要なのは、周りの人の「心からの理解と愛」だと私は思っています。