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うつかんの本棚

うつ病になったアラサー看護師→現在「専業うつ」。病気・読書から得た情報を発信します。

「がんばれ」より辛い言葉

最近引きこもってます。

そらそら(@sorasorautsu)です!

ようこそ「うつかんの本棚」へ!

 

今回は「『がんばれ』より辛い言葉」というテーマでお話しします。

 

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なぜ「がんばれ」は禁句なのか

 最近はうつ病の啓蒙活動の成果あってか、「うつ病患者に『がんばれ』は禁句」という言葉が世間一般にも浸透してきています。
 しかし、なぜうつ病患者に「がんばれ」が禁句なのでしょうか。
 その言葉の持つ意味がどれほどうつ病患者を苦しめるのか理解している人は極わずかであると感じています。

 

 ただ単に「がんばれは禁句」と覚え、うつ病患者に接している人は、ある種「がんばれ」よりももっとうつ病患者を苦しめる言葉を発する危険があります。

 

 では、なぜ「がんばれ」は禁句なのでしょうか。
 それはうつ病患者が「がんばれ」の言葉を話し手の意図とは違った意図として受け取ってしまうからです。

 

 本来「がんばれ」とは、「困難にめげないでやり抜け」という意味の励ましの言葉です。

 

 しかし、うつ病患者にとってこの「がんばれ」という言葉は次のように聞こえます。

 

「みんな必死に耐え抜いてやってきているのだから、自分だけ手を抜いて努力を怠るな」

 

つまり……
「努力が足りていない」
「忍耐していない」
「できるはずなのに怠けている」
……と言われているように解釈してしまうのです。

 

 実際そのような否定的な意図で「がんばれ」と言う人もいるでしょうし、「めげないで」という励ましを意図して言う人もいるでしょう。

 

 このように、一言で「がんばれ」と言っても、その言葉は多様に解釈できるのです。
 そして、「がんばれ」を否定的にしか解釈できないのがうつ病なのであると理解していただければと思います。

 

「がんばれ」以外の禁句

 この「言葉の意図することを否定的に捉える」という特徴は、何も「がんばれ」だけに限られたものではありません。
 

 一般的にポジティブと捉えられる言葉も否定的に解釈してしまう傾向があります。

 

 例えば、話し手がうつ病患者を励まそうと「うつ病を乗り越えた人の成功談」等を話したとします。

 その中で、「どんなに辛い状況であっても、私にも乗り越えられたので、うつ病は乗り越えられる病気です」等と発言したとします。

 すると、うつ病患者は「よし、自分も同じようにがんばってうつ病を克服しよう!」とはとても思わないのです。

 むしろ「みんなうつ病を克服しているのに、自分だけこんなにも長い間うつ病を患っている。これは自分の努力が足りないからだ」というように解釈し、自己否定を強めてしまうのです。

 

 うつ病とは、物事を否定的に捉えてしまう病気でもあると理解していただきたいです。

 

 健常者は「考え方の問題だ」と言うかもしれないが、その考え方が歪んでしまうのもうつ病の症状の一つなのです。

 

 これらのことから、「がんばれ」だけがうつ病患者にとって辛い言葉なのではない、ということを理解していただけたと思います。

 例えポジティブな発言であったとしても、励ましはうつ病患者を強めるどころか、奈落の底に突き落とされるような解釈をしてしまうのです。


励ましではなく共感を

 では、うつ病患者にはどのような声掛けが良いのでしょうか。
 

 それは「励まし」ではなく「共感」です。

 

 うつ病患者は、長く暗いトンネルを一人で、明かりもなく歩いているようなものです。

 そのような状況で力となるのは、出口から一生懸命励ます言葉ではなく、一緒に隣に立って、ともに歩いているという言葉……

 つまり「共感」の言葉です。

 共感の言葉は、例え同じような苦しみを味わっていなくとも、自分の苦しみを理解してくれているという安心感を生みます。

 その安心感は、長く暗いトンネルを進むうえで、小さな明かりとなるのです。

 

 もし、あなたの近くにうつ病で苦しむ人がいたなら、下手に「うつ病克服法」や「成功者の言葉」等の励ましの言葉を伝えるのではなく、その人が「今何に苦しんでいるのか、辛いのか」ということを聞き、理解し、共感の言葉をかけてあげて欲しいです。

 

 きっと相手は理解してもらえているという安心感を持ち、あなたから歩む力をもらうことになるでしょう。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。