うつかんの本棚

うつ病になったアラサー看護師→現在「専業うつ」。病気・読書から得た情報を発信します。

ツレがうつになりまして。をみて

 写真を撮ることが好きです。

 そらそら(@sorasorautsu)です。

 お越しいただきありがとうございます。

 今回は「ツレがうつになりまして。をみて」というタイトルで映画の感想を書こうと思う。



 安っぽい感想だが、私にとってはとてもよかった。ツレとハルさんの苦痛・苦難を暗すぎず、重すぎず、軽すぎず、絶妙なバランスで、うつ病を知らない人にも見やすい形で映像化されている。一うつ病患者として映画を観ていて、「あぁ、それわかる」「わたしもそうだ」と共感できる箇所も多くあった。もちろん自分には当てはまらない事例もあった。うつ病と言っても、症状は人それぞれ。感じ方や考え方と同じように、症状も異なる。そこは「人によってこういう症状もあるのか」と考えさせられた。


 でもやっぱり映画、「現実はもっとひどい」とも感じてしまう。そうそう良くはならないし、薬だって全然減らせない。希死念慮自殺念慮はいつも心のどこかにあり、心休まることはない。体調がましな日があっても、あんなにすがすがしく感じ、笑える日なんてない。経験したからこそ分かる映画と現実とのギャップを感じてしまう。また、人によっては、「家があるからいいじゃないか」「理解ある家族がいるからいいじゃないか」と今の自分と比較し、悲観的に捉えてしまううつ病患者もいると思う。だから大声で「うつ病患者の人に見て欲しい」とも言いづらい。
しかし、この映画によって世間のうつ病への誤解や偏見が少なくなり、理解への入り口となったとも思う。もし、映画として本当にうつ病を描いてしまったら、暗すぎて、重すぎて、見る人は少なかっただろう。だから一番いい形で映像化されたのではないかと思う。


 ツレさんを見ていて考えたのだが、私はうつ病になり、ずっとそのことが恥ずかしく、かつ周りの人に申し訳なく思っていた。だから周りの人には自分がうつ病だなんて早々言えない。そんな勇気もない。うつ病への理解が広まっているとはいえ、まだまだ誤解や偏見もたくさんあるのも事実だ。それでも、自分がうつ病であると公言したツレさんはすごいと思った。とても勇気のいることだ。
誰もがツレさんのように公言したほうが良いとは思わない。やはり周りにはうつ病に対する理解に乏しかったり、誤解や偏見を抱いている人もいる可能性もある。またそのような人から変に自分の心に土足で踏み込まれ、体調が悪くなったり、治療の妨げになる可能性も十分あるからだ。


 でも、私はツレさんを見ていて、自分が心を許せそうな相手には自分がうつ病であると言っていきたいと感じた。正直、怖いと思う一面もある。でも今はそれと同じくらい、この病気のことを周りの人たちに理解してほしいとも思うからだ。このブログもそういう気持ちがあって生まれたものだ。もちろんこれは私が感じたことで、うつ病患者全員がこれをすべきだと言っているのではない。人それぞれで、タイミングもあると思う。


 グダグダと長く感想を書いてきたが、結局何が言いたいかというと、映画やブログ、直接人に言う等、どんな形であれ、この病気についてもっと正しい情報を発信し、理解を広めていきたい。これが映画を観て感じたこと、考えたことです。

 

 

 最後まで読んでいただきありがとうございました。